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更年期障害
更年期障害とは
日本女性の平均閉経年齢は約50歳で、個人差があります。更年期障害は、閉経前後の約10年間(更年期)に見られる、他の疾患と関連しない症状を指します。特に生活に影響を及ぼすような重い症状を「更年期障害」と呼びます。
更年期障害の症状とその原因
更年期障害の症状は、主に以下の3つに分類されます。これらの症状は、加齢に伴う卵巣機能の低下によるエストロゲン分泌の減少が主な原因です。また、心理的・社会的要因も複雑に関与するため、症状には個人差があります。
体温調節の変化 | 身体的変調 | 精神症状 |
---|---|---|
ほてりや発汗などの血管拡張や放熱による症状 | めまい、動悸、頭痛、筋肉のこわばり、関節痛、体の冷えやしびれ、疲労感など | 気分の落ち込み、意欲減退、イライラ感、感情の不安定さ、睡眠障害など |
※表は左右にスクロールして確認することができます。
更年期障害の診察の流れ
step01
問診
具体的な症状、発症時期、治療法のご希望を確認します。
step02
検査
一般血液検査、ホルモン検査、子宮がん検診、乳がん検診など必要な検査をおこないます。
step03
治療方法の選択
検査の結果から処方や注射などを相談して決定します。
step04
再診
1~2週間後に再度受診していただき、治療効果を確認のうえ、必要に応じて治療方法を調整します。
更年期障害の治療法
ホルモン補充療法(HRT)
エストロゲンの不足を補う治療法。飲み薬、塗り薬、貼付剤があります。子宮がある方は黄体ホルモンを併用、子宮摘出後はエストロゲン単独療法を行います。
漢方薬
心と体のバランスの乱れを回復させる治療法。当帰芍薬散、加味逍遥散、桂枝茯苓丸などが用いられ、他の治療法と併用が可能です。
向精神薬
抗うつ薬、抗不安薬、催眠鎮静薬などを使用。気分の落ち込み、意欲の低下、イライラ、情緒不安定、不眠などに対応します。SSRIやSNRIなどの新規抗うつ薬は副作用が少なく効果的です。
イソフラボンサプリ
大豆に含まれるイソフラボンを主成分としたサプリメントは、ホルモンバランスを調整する作用があり、女性の健康や美容に良いとされています。更年期症状の緩和や骨密度の維持、骨粗しょう症の予防にも効果があると言われています。
その他の治療法
適度な運動 | 血行改善、肩こり・頭痛・腰痛の改善、不眠やストレス解消 |
---|---|
バランスの よい食事 |
血圧やコレステロール低下、生活習慣病や骨粗しょう症の予防 |
睡眠剤・安定剤 | 不眠、気分の落ち込み、不安感、いらいら感に効果 |
カウンセリング | 不安やうつ状態、不眠などが強い場合や心理的な問題が症状を悪化させている場合に心のケアを行う |
生活改善法の アドバイス |
簡単な体操、自律訓練法、音楽療法など、心身ともにリラックスできる生活法をアドバイス |
専門医と一緒に更年期を乗り越え、充実した第2の人生をお送りいただくために
更年期障害は身体的、心理的、社会的因子が複雑に絡み合って発症するため、個々の症状に合わせた治療法の選択が重要です。
飯島病院では、更年期障害でお悩みの方に対し、専門医が丁寧な問診と検査をおこない、患者さまお一人ひとりに合った治療法をご提案いたします。また、生活習慣の改善やカウンセリングなども積極的に取り入れ、心身両面からのサポートを心がけています。更年期障害でお困りの方は、ぜひ当院にご相談ください。